昨日のイングランド戦がスポーツ新聞でどんな風に報じられているのか。
主要4紙(スポニチ、ニッカン、サンスポ、スポーツ報知)を買ってきて、
さーっと読み比べてみました。
スポニチ
[大見出し]
救いの気迫弾 闘莉王!!
[中見出し]
日本ゴールにも強烈ヘッドで苦笑い
[リード締めの一文]
「低迷を続けた岡田ジャパンにわずかに光明が差してきた。」
[気になる本文]
試合後、イングランドのエースFWルーニーからユニホーム交換を求められた。闘莉王が世界に認められた瞬間だった。
→・・・・・・・。きっとマルタとかフェロー諸島にも、世界に認められた選手がいっぱいいるんだろうなー(棒読み
FW陣は相変わらずの不発だが、欧州でも注目を集めた一戦でDFの闘莉王が岡田ジャパン3戦ぶりのゴールを決めた。通常はファーサイドで高さを生かすタイプがニアサイドに走りこんでのゴール。「練習でもやってないよ」とうそぶくが、各国の偵察隊が新たなオプションに要注意マークを付けたはず。そういう意味でも価値ある1点となった。
→セットプレーの手の内を明かしたのは、普通に考えれば「価値ある」というよりマイナスでしょう。
[本文締め]
あとは06年ドイツ大会前のドイツ戦で2−2ドローと健闘した後に失速した苦い経験を繰り返さなければいい。攻守両面で頼れる闘将が岡田ジャパンを奇跡へと導いていく。
[印象]
全体的に闘莉王ネタ。試合全体の話は評論家(小倉隆史氏)に任せて、一選手に焦点を当てた内容。
ニッカン
ニッカン
[大見出し]
衝撃弾イングランド本気にさせた
闘莉王に任せろ!!
[中見出し]
痛恨オウンゴールで逆転負け
熱く泥臭く…日本が変わる!闘将が変える!!
[リード締めの一文]
「岡田ジャパンに勢い付けるのはこの男しかいない。」
[本文中小見出し]
戒め
責任
[気になる本文]
[冒頭部]
大粒の雨に打たれても、興奮で火照った体はさめなかった。確かな手応えとともに、沸々と自信がこみ上げる。闘莉王は試合後、ピッチで笑った。
→なにこれ(笑)。
セルビア戦を出場停止で、韓国戦を太もも痛で欠場した闘莉王は、責任を感じながら欧州の地へ乗り込んだ。「日本は出場国の中では、はっきりいって弱い」。ミーティングの席でチームメートに飛ばしたゲキは、自分自身への戒めでもあった。
→なんで闘莉王の内心を知っているの?取材で「いやぁ、あれは自分に対する戒めですよ」って闘莉王が言ってたのかな?う〜ん。
スイス入り前、岡田監督は、日本協会の犬飼会長に「闘莉王が抜けて、チームがあんな風になるとは思わなかった。このチームで誰が抜けたら最も影響があるかと言えば、それは闘莉王」と話していた。そこのことを伝え聞いた闘莉王は・・・・
→本当にそんなこと言ってたのか!?監督が?会長に?? さらっとすごいこと書いてあるけど、犬飼さんと岡田さんのどっちが会談内容のそんな繊細な部分を記者に漏らしたんだろう?
[本文締め]
闘将のファイティングスピリットが、沈滞ムードにあった日本に光を差した。
[印象]
こちらも闘莉王だけに話題を絞った内容だけど、さりげなく挿入されている裏話的内容が首をかしげるようなものばかり。やたらとドラマティックに演出しようとしてる意思が伝わってくる。
サンスポ
[大見出し]
先制弾&オウン劇場 闘莉王
[中見出し]
逆転負けもV候補イングランドを苦しめた
W杯これで楽しみになった
GK川島 鬼神PKセーブ!
[リード締めの一文]
オウンゴールもあって金星はならなかったが、W杯に向けて光明が射した。6月4日にはコートジボワール代表と強化試合を行う。
[本文中小見出し]
開始7分ズドン
ルーニーすごい
[気になる本文]
セルビア戦[0-3]は出場停止でテレビ観戦。数日後に千葉・渋谷幕張高時代の恩師、宗像マルコス監督から電話が鳴った。「日本は活気と自信を失っているよ。闘莉王が盛り上げないとダメになる」。W杯2カ月にホームで大敗。これが故郷のブラジルで起きたらどうなるか。日系ブラジル人の宗像氏は「国民に殺されます。ブラジル代表はそれぐらいの重圧と戦っているんです」。日本とはノリが違うのだ。
「先生、分かりましたよ。オレがやるしかないですね」。W杯に向けた合宿が始まると、盛り上げ役に徹した。
→個人的な電話の中身をどれだけ知っているのかと。そして闘莉王がブラジルのノリを先生から学んで、「オレがやるしかないですね」って、目がさめたように盛り上げ役に?よく分からない・・・。ちらっと聞いたこぼれ話を無理矢理入れたかったとしか。ちなみにこのエピソードから、ニッカンと同じく選手にゲキを飛ばした話に。
[本文締め]
しかし、激戦後にユニホームを交換した相手は、その「10番」。沈滞ムードを打破した日本の背番号4は、不敵な笑みを浮かべた。
[印象]
試合の描写は得失点シーンのみ。宗像さんとのやりとりは他紙には載ってない。闘莉王の熱さだけが伝わってくる内容。
スポーツ報知
[大見出し]
"2発"で主役
闘莉王魂弾!!
[中見出し]
イングランドかすんだ先制&オウンゴール
「システム関係ない」
「オレが取ればいい」
逆転負けも日本蘇らせた
[本文中小見出し]
前半7分CKに右足ダイレクト
[気になる本文]
(冒頭部)
日本代表に闘莉王が帰ってきた。この男がいれば日本は世界と渡り合える。
→おい(笑)。闘莉王すごいな。
昨季、名古屋移籍直前には英サンダーランドとウィガンが獲得に乗り出した個の力を示した。
→欧州クラブの威を借りて、選手の力を過剰に大きく見せるスタイルは各紙ともお得意。
右太もも痛で24日の日韓戦欠場が決定した時、岡田監督は深く苦悩した。「周囲を寄せ付けないほど悩んでいた」と関係者は言う。
→ま た 関 係 者 か
必死のタックルで食い止めたFWルーニーから報復で危険なタックルを受けたほど。試合後はユニホーム交換するまでに実力を認めさせた。
→みんなユニホーム交換が好きですね。
今季限りで現役引退も覚悟するほど、南アW杯に懸けている。
→おい、本当か?初めて聞いたんだけど、グランパスとしては大変じゃないか!
[本文締め]
闘莉王のあふれるパワーが沈没寸前の岡田丸を救った。このまま南アまで力強く推進させる。
[印象]
この新聞も試合の話というより闘莉王の話。ちなみに今回見た4紙で、一面に記者の署名(石倉勇さん)があるのは、報知だけ。
各紙1面を読んで
全紙、試合の位置づけや内容よりも闘莉王の話。得点シーンの図解は4紙ともありますが、試合展開やサッカーの戦術的な話は皆無です。選手個人のエピソードを書いた方が簡単だからなのか、あるいは試合展開を紹介するスキルがないのか。なんとも不思議な話です。
論調も各紙まったく同じで、これまで停滞していたムードを帰ってきた闘莉王が蘇らせたという展開に。報知に至っては、闘莉王さえいれば世界と渡り合えると言い切る始末で、どれだけサッカーが単純なものとお考えなのか問いただしたい気持ちです。
ルーニーとユニホーム交換したという話はニッカン以外の3紙(スポニチ、サンスポ、報知)が紹介。
3紙とも、闘莉王の実力を認めてルーニーがユニホーム交換を求めたというような紹介の仕方になっています。
印象的なエピソードを挿入することで、物語の主人公(闘莉王)を際立たせたいのだろうけど、ちょっとピントがずれていると言うしかありません。
でも、普段サッカーを見ない人が読んだら、「おぉ、闘莉王は凄いな」と思うんでしょうか。そんな人はルーニーも知らないと思うのですが・・・。
たしかに新聞の1面というのは、そんなに論評に踏み込むものでもないのかもしれませんが...。
主要4紙が選手個人に焦点をあてるという、あまりにもミクロな視点に終始しているのは、一体どういうことでしょうか。野球で育ったメディアだけに、選手一人を描くスタイルに慣れすぎているのではないだろうかという邪推もしたくなるというものです。
「××弾」という表現といい、選手目線といい、ユニホームネタといい。
どの新聞を読んでも同じ内容で、駆け足の各紙比較は、
正直ここまでひどいとは・・・という印象でした。
ちなみに1面以外のサッカー紙面は
スポニチ
2,3,4面[と8面]
2面は阿部、3面は川島、4面は他選手のコメント。
なでしこは8面に1/6ページ程度。さらにその1/3[全体の1/18]ぐらいの大きさでナビスコ。
ニッカン
2,3、4面
2面は川島・中沢、3面は岡田監督が主役。
4面の1/2ぐらいでなでしこ。1/4ぐらいでナビスコをレポート。
サンスポ
8,9面[と7面]
8面は岡田監督が主役で、あとナビスコ。9面は川島が主役。
7面に1/8ページ程度、なでしこの記事。
スポーツ報知
2,3面[と9面]
2面は長谷部と岡田監督、3面は川島。
9面に1/3ページぐらいナビスコとすごく小さくなでしこの記事。
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Oswald (日曜日, 22 7月 2012 07:46)
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